スマートフォンやビデオカメラなどで撮影した動画を編集するアプリを知りたい、動画編集の仕方がわからないなど、動画編集についてお悩みではないでしょうか。Windowsフォトを使うと、簡単に編集の基本的な機能が使えます。この記事では、Windowsフォトを使った動画編集の仕方について解説します。

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Windows10/11 の標準アプリで動画編集ができる

Windows10/11には写真管理用アプリケーションの「Windowsフォト」(以下、フォト)が標準搭載されています。フォトでは、写真の編集だけでなく動画編集も手軽に始められます。フォトは有料の編集アプリほど高度な機能は利用できませんが基本的な機能が装備されているので、それほど複雑な編集は行わないという場合は重宝します。

ビデオ編集は、フォト内のビデオエディタを使用します。活用できる動画編集機能には、「動画の圧縮、結合、挿入、動画のトリミングとカット、回転、描画やテキスト(テロップ)入力、スライドショー動画の作成、音量調節、BGM追加、エフェクト効果(フィルター・スローモーション・3D他)」などがあります。使用時にはストーリーボードの上部分に表示される編集ツールを選べば、さまざまな効果をつけられます。ただし、モザイクをかける、字幕をつける、動画の一時停止、音声入力(上書き)など、高度な機能は使用できません。

フォトで動画を編集する方法

Windows10/11を使用していれば、フォトを初めて使用するときでも事前にダウンロードを行う必要はありません。動画編集は、直接ビデオエディターを起動して新規のプロジェクトを作成して始めます。プロジェクト作成後に編集する予定の動画ファイルを取り込み、素材をストーリーボードに並べて保存、ストーリーボード上で編集を行うことが可能です。編集後の動画は、エクスポート機能を使用して変更を加えた状態を新しく保存できます。

フォトを起動する

フォトを起動する際には、最初に画面左下のWindowsアイコンをクリックしてスタートメニューを開きます。アプリケーション一覧が表示されたら、「は」行にあるアプリのなかから「ビデオエディター」、もしくは「フォト」を選択します。「ビデオエディター」を選んだ場合は、開いた画面でそのまま動画編集が可能です。フォトを選んだ場合には、メニューバーにある「ビデオエディター」を選んでから編集を始めます。

新しいプロジェクトを選択しファイルを取り込む

動画を編集するファイルのことは「プロジェクト」と呼びます。編集を開始する前には、編集予定の動画を「ビデオエディター」に取り込んで新しいプロジェクトを先に作らなければなりません。

ファイルの取り込みは、「新しいビデオプロジェクト」を指定して保存します。ここで「スキップ」を選んであとからビデオ名をつけることもできます。

素材をストーリーボードに並べる

「プロジェクトライブラリ」の「+追加」を指定します。さらにパソコン内の動画を開く場合には「このPCから」を選択してエクスプローラーのウインドウから編集予定の動画ファイルを選択、「開く」を指定します。複数ファイルの選択も可能です。またはエクスプローラーからプロジェクトライブラリのボックス内にデータファイルをドラッグ&ドロップして追加します。
「プロジェクトライブラリ」内に先ほど選んだ動画が表示されるので、編集する動画を下の「ストーリーボード」にドラッグ&ドロップして並べます。「ストーリーボード」に動画を並べてから、「タイトルカードの追加」「トリミング」「分割」などのツールを使用すると編集が可能です。

保存してエクスポートする

動画編集を終えたあとは、編集した動画を選び、「再生▶」で内容を確認後、ウインドウ右上の「ビデオの完了」を選択して保存します。「ビデオの完了」を指定、ビデオの画質を「高1080p(推奨)」「中720p」「低540p(最小のファイルサイズ)」からひとつを選び、「エクスポート」を選択します。高画質ではファイルの容量が大きすぎる場合には、低い画質を選ぶのがおすすめです。
さらに「エクスポート」指定後は、保存するファイルの名前を入力して「エクスポート」を指定すると保存完了、保存された動画ファイルはMP4形式で保存されます。アプリケーションウインドウ上部の「ビデオエディター」を選択すると、プロジェクト一覧画面が表示されます。

フォトではさまざまな動画編集が可能です。動画に好みのBGMをつけたり、動画の途中にある不要なシーンをカットしたりできます。また、異なる動画をつなげたり、3D効果を使って動画のイメージをコントロールしたりなど、編集によってより印象的な動画を作成できます。

音楽をつける

動画にBGMを挿入できます。BGMを入れる場合、動画の最初から終わりまでずっと音楽が流れる形で追加されます。ビデオエディターが提供している音楽を選んでBGMを入れる場合は、「BGM」ツールを使って追加します。
右上の「BGM」を指定すると「BGMの選択」画面が開き、音楽トラック一覧が表示されます。曲名の左側にある「▷」で気になる曲を再生、確認してからどの曲にするか決めることが可能です。演奏中の曲を止めるときには、曲名の左側にある「□」をクリックします。
「ビデオを音楽のビートに同期する」にチェックした場合、動画内の音楽とBGMのリズムを自動的に合わせられます。「音楽の音量」を調節してBGMの音量を変更し、「完了」を指定するとBGMの設定が完了します。

また、動画に好きな音楽ファイルを選択してBGMをつけられます。この場合は、動画内の再生場所と時間を設定して音楽ファイルを再生することが可能です。画面右上の「カスタムオーディオ」をクリック、「+オーディオファイルの追加」を指定するとエクスプローラーの画面になるため、追加する音楽ファイルを選んで「開く」を指定します。
音楽ファイルを開いたあとに音楽を変更する場合は、右上の「×」をクリックして削除。削除後は、また「+オーディオファイルの追加」から音楽を選び直します。音楽を入れる場所を決める際には、動画画面の下にある「シーク」を使って音楽を入れたい動画のシーンまで移動、音楽の再生位置を確認します。次に「ノブ」をドラッグして再生時間から終了時間までを選択します。音楽を入れる場所を設定した後は、また「シーク」で動画位置を移動して動画のはじめに戻り、「▷」で再生して音楽が予定通り入っているかどうかチェックします。音楽の音量と、フェードイン、フェードアウトの効果は、オーディオ画面右下の「スピーカー」アイコンで調整可能です。音楽を追加する操作を繰り返すと、複数の音楽を入れられます。

動画をトリミングする

トリミングをする際には、ストーリーボード上の「トリミング」を指定する、もしくは動画を右クリックして「トリミング」を指定します。動画下にある「ノブ」をドラッグして移動させ、動画を切り取る範囲を選択します。その後「▷」で再生すると、切り取られたシーンを確認できます。トリミング後は「完了」を指定して終了します。トリミング後の動画ファイルは、「名前を付けて保存」または「コピーの保存」を選んで新しいファイルを作成・保存できるため、元ファイルが変更されることはありません。
動画の複数の場面をトリミングする場合は、ストーリーボードに動画を並べ、編集する動画の右上にチェックを入れてから「トリミング」を選びます。操作は上記と同じ方法でできます。ストーリーボードに動画をドラッグして増やしていくと、複数場面のトリミングや動画同士の結合が可能です。

異なる動画をトリミングする場合、「プロジェクトライブラリ」の「+追加」から「このPCから」を指定し、別の動画を選び、「開く」を指定します。追加した別の動画もストーリーボードに並べて、編集する動画の右上にチェックを入れてから「トリミング」を選択、「ノブ」を使った操作で処理します。

動画や静止画を結合する

異なる動画をトリミングして結合する場合、「プロジェクトライブラリ」に別の動画を追加、動画をストーリーボードに並べ、上記と同様にトリミングの操作を行う手順が必要です。複数の場面をストーリーボードに並べて次々トリミング操作を行ってから保存すると、各場面が結合された動画として保存できます。
各シーンのトリミング終了後には、右上の「ビデオの完了」を指定、画質を選んで「エクスポート」を指定し、保存先を開いて名前を入力、「エクスポート」を指定します。

スローモーションにする

スローモーションは、フォトを開いた操作で設定します。動画内で設定した範囲にスローモーションのエフェクト設定が可能です。動画ファイルを右クリックして、「プログラムから開く」から「フォト」を選びます。フォト画面が開いたら、右上の「編集と作成」を指定、「スローモーションの追加」を選びます。
設定画面では、動画の下にある白い線でできた〇の形の「シーク」をドラッグし、スローモーションを開始するシーンまで移動させて止めておくとそのシーンからスローモーションエフェクトの開始が可能です。青線の〇は、一時停止に見えるほどスローな動きの「スーパースローモーション」が開始する場所を指定する「シーク」です。
スーパースローを1/2倍速に変えたい場合、動画の上に表示されている「人と亀」の間にあるスライダーを中間にセットします。さらに、青い〇を開始場所から終了場所までドラッグして2つの〇で範囲指定する必要があります。

テロップを入れる

テロップの挿入は、ひとつの動画にひとつのテキストしかできません。そのため、シーンごとにテキストを変えたい場合は、先に動画を分割してから分割された動画のそれぞれにテキストを入力する方法で行います。
動画に入れるテキストと動画を分割する場所を決めたら、ストーリーボードに動画を置き、メニュー上の「分割」を選びます。動画分割画面で画面下のピンをスライドさせ、動画を分割させる場所で止めて「完了」を指定すると、動画の分割が可能です。同様にほかの分割場所でこの操作を繰り返し、ストーリーボードに複数の動画が並んだ状態にします。
テキストを入れたい動画にチェックを入れ、メニューの「テキスト」を選びます。テキスト入力画面が表示されたら、画面右上にテキストを入力してからスタイルやレイアウトを決定。画面下のピンを移動してテキストが表示されるシーンにタイミングを合わせたら、右下の「完了」を指定して、テキストの挿入が完成です。動画を再生して内容をチェックし、テキストが正しく入っていたら「ビデオの完了」からエクスポートして編集を終了します。

3D効果を入れる

ビデオエディター機能を使うと、動画や静止画に3D効果を入れられます。3D効果を入れると、雨や雪を降らせる、花火を上げるなど、動画のイメージを変えられるメリットがあります。キャンプファイア・バブル・バラの花びら・レーザービーム・雨・ニュース速報・花火など、フォトには約60種類の3D効果があり、好きな効果を選んで動画に追加できます。

3D効果を入れる場合、ストーリーボードに動画を追加してからメニューの「3D効果」を指定します。画面右に表示される3D効果から追加したい効果を選び、動画の下にある青色のバーで効果の付与を開始、終了するタイミングを設定してから「完了」を選ぶと完成です。
3D効果は、動画内の対象物を設定して追加することもできます。3D効果を対象物に設定すると対象物が動いても3D効果が移動して、画面の一部分だけに効果をつけることが可能です。3D効果を対象物に設定する場合は、追加する3D効果を選択してから、「ポイントへのアタッチ」をオンにします。画面内に青い「⚓(アンカー)」マークが現れるため、「⚓」マークをドラッグして効果を追加する(人や動物などの)対象物に移動。動画の下にある青いバーで開始や終了のタイミングを設定します。

手書きの注釈を書き込む

フォトを使用すると、動画にマウスやペンで手書きの文字を書き込み、注釈をつけることも可能です。設定した注釈などの描画は一筆ずつ書き込まれていく様子が再現され、3秒経過すると自動的に消えます。この注釈も、3D効果などと同様にアンカーを使って動画の中の対象物(人や動物など)に設定できます。注釈を対象物に設定すると、対象物の動きに合わせて注釈も移動し、対象物が消えるまで注釈も消えずに表示させられます。
手書きの注釈を入れる場合には、動画を右クリックして「プログラムから開く」「フォト」の順に選択します。フォト画面が開いたら右上の「編集と作成」から「描画」を指定すると、線の太さ、色を選択し、マウスなどを使用した手書きで描画の書き込みが可能です。

さらに、「⚓」を指定して表示された「⚓」マークを対象物に設定すると、書き込んだ描画を対象物と同時に移動させられます。対象物が移動して画面から消えた場合には、描画も一緒に消えてなくなります。動画に注釈が反映されていることを確認したら、「⚓」の右にある「コピーを保存」を指定、編集後の動画が保存されて完成です。

動画を回転させる

フォトのビデオエディターでは、動画ファイルを回転して横や縦など簡単に向きを変えられます。動画を回転したいときには、動画ファイルをビデオエディターに読み込み、ストーリーボードに並べます。動画を選んでからメニュー右の「回転」アイコンをクリックします。クリックするごとに動画が90度ずつ回転するため、最適な向きになるまで回転させます。

Windowsフォトアプリは、Window10/11ユーザーであれば誰でも無料で利用できます。基本機能はすべて兼ね備えており、音楽を挿入したりトリミングをしたり、3D効果もつけられます。

まとめ

Windowsフォトは、Windows10/11に標準搭載されている動画編集アプリです。動画をトリミング、結合したり、BGM・注釈・エフェクトなどをつけたりする基本的な編集機能が使用できます。ただし、高度な編集機能が使えないため、より豊富な機能を使いたい場合にはWARP(ワープ)の利用がおすすめです。WARPは、録画から編集、動画の共有まで、さまざまなシーンで活用できます。共有した動画の既読確認、チーム単位でのシェアもできるため、動画を共有する際にも便利なサービスです。
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